低学年からの学びについて考える①

首都圏の多くのSAPIXの校舎で低学年の募集停止が相次いでいるそうですね。

少子化のご時世で驚きです。

我が子の新4年生の組分けテストも昨年よりも多くの受験者だったとのこと。

また新4年生対象の四谷大塚の組分けテストも5000人に迫る受験者数だったとのことですから、思っているよりも加熱しているのかなと思います。

あるコミュニティでSAPIXの1年生の募集停止がほとんどの校舎にいて、焦りのご両親の声と論議を目にしました。進学塾に入塾して中学校受験のスタート地点となるのが新4年生のこの時期であることは誰しもが認めることです。大手塾ではいろんな手で生徒確保のための施策をされていることでもわかります。

  • 四谷大塚 : 3年生の夏休み明けから新4年生準備講座(毎週一回)を格安で提供。

   ※更に2年の夏休み前のリトルオープンテストで偏差値63以上で、夏期講習に無料で招待。その後上位層にはMonthly講座という月一回の講座が提供されて3年生の夏の準備講座まで続いている仕組み。

     *チャレンジテスト 100位以内でA特待 受講費半年免除

     *チャレンジテスト 200位以内でB特待 受講費半年半額免除

   ※ただし、上位学年に行くに従って対象は狭き門となるので、ずっと特待で免除を受けられるのは本当に一握り

 

塾側も必死ですね。

少し脱線しましたが、冒頭のコミュニティでの議論で気になったのが、

 

  1年生からSAPIXや他塾に入塾するのが良いのだろうか?

 

ということです。

それぞれのご家庭の考え方やご事情もあるでしょうから、これと言った正解のない問いではあります。

あるデータですと、新4年生入塾時の成績(=立ち位置)はおおよそ6年生になってもあまり変わっていない、というデータもあります。

一方で、低学年で先取り学習をしている=伸びしろを先取りしている、から高学年になって伸び悩むお子さんも多い、という声もあります。

 

私共でも、1年生から入塾というオプションもないわけではありませんでした。また、ちまたで言われているように「公文最強説」を聞いて、公文にも体験にでかけたりしました。

で、試行錯誤した結果一年生の一年は学校が楽しい、学ぶことが楽しいと思えるように極力先取りは我慢しました。初めて習うことの発見と喜びを根付かせたかったからです。

また、時間に余裕のあるこの時期に、なるべく実体験をさせることを意識しました。理科実験教室、社会科見学、各長期休みには必ず自由研究をするなど。今の子供は幸せなことに、いろんな体験教室が無料か非常にリーズナブルな費用で受けられます。夏に毎年開催されていたこども霞が関 なんてありがたい体験でした。

ただ一方で全国小学生試験などの定期的なテストだけは受験して、立ち位置を把握しておくことと、一定の刺激(=他との競争)を与えることは続けました。

教育熱心なご家庭だと皆さんいろいろ情報を集め、いろいろお考えになって手を打たれていらっしゃいます。低学年での入塾も一つの選択肢ですし、家庭の考えに沿って家庭学習を優先させるというのも良い結果を生むことにつながるのではないかと思うのです。

 

我が家は結局新4年のこの時期までは家庭学習で仕上げ、ここから群れの中に飛び込んで行くわけです。家庭学習で効果が出せないのは、この「群れ」の効果です。同じ塾、クラスのお子様を意識して切磋琢磨できる環境は家庭学習だけではなかなか実現できませんので、新4年生での入塾後はそこを期待しています。